うつ病 70代

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70代以上の高齢者になってくると、老人性うつ病と言われたりもしますが、身体症状の方が目立ってしまい、うつ病が見逃されることも少なくありません。

 

あるいは、高齢者ゆえに認知症と勘違いされてしまって、治療が遅れたりすることも多々あるのです。認知症とうつ病と、合併しているという厄介なケースもあります。

 

長生きする人が増えてきたのもあり、高齢化によって高齢者数は急増しています。つまり、うつ病の高齢者も増えてきているのです。

 

 

高齢者には、さまざまな環境変化が大きなストレスとなります。

 

定年退職や子供の独立、夫婦だけになったための住み替えや、故郷へのUターンなど転居も大きなストレッサーです。

 

若い頃は苦にならない変化が、高齢者には住み慣れた場所からの移動、知らない土地、慣れない住居などが、想像以上の大きな負担になることもあります。

 

高齢者にとっては、大きな環境の変化はエネルギーを必要とし、対応には多くのパワーが必要なのことで、精神的にも肉体的にも消耗してしまいがちです。

 

そのために、ずっと我慢してきた家族関係の悩み等が、環境変化や健康問題をキッカケに一気に重くのしかかってしまうこともありるのです。

 

結論の出ないことをグルグルと悩みまくってしまうようなイメージです。

 

配偶者や身近な人たちとの死別、特に友人や知人が段々と減っていくことに強い不安感を覚え、次は自分の順番か?という不安や、自分が取り残されていくという恐怖にも似た孤独感に襲われたりもします。

 

 

本人も周囲も「年のせいだから、仕方ない」と思い込んでいて、うつ症状を見落とすケースも少なくないのです。

 

食欲がない、寝つきが悪い、眠れない、肩こりやめまい、しびれ、頭痛、吐き気、など、年を重ねるとよくある体調不良や身体症状だったりします。

 

医療機関を受診しても、内科や外科で検査を受けても「どこも悪くありません」「加齢です」と言われてしまうことも少なくないでしょう。

 

身体症状とともに、不安感や無気力感、焦燥感が強くなり「妙に反応が鈍い」「一日中、ボーっとしている」「何もしたくない」「さっき口にしたことを、すぐ忘れる」などで、認知症と間違われることも多いのです。

 

実際に、何年も認知症の薬を服用していてるようなケースも見受けられます。

 

本人も身体が辛かったりしますし、介護が必要になったりすると、自分さえ居なければ周囲や家族が楽になると考えたり(希死念慮)もしがちです。

 

口癖のように「死にたい」と口にしたり、実際に自殺を図ったりする高齢者もいます。

 

気力の低下により、今まで潔癖だった人が掃除しなくなったり、ゴミだらけに部屋が平気になったり、オシャレだった人が身だしなみを気にしなくなったり、社交的な人が外出しなくなって閉じこもったりもします。

 

緊張やイライラ感を訴えて、家族に八つ当たりするようなことも多いと言われています。

 

いつまでも元気ハツラツでいて欲しいものですが、どうしても先を考えると不安にもなりますし、ネガティブ方向に志向が落ち込みがち高齢者が多いのも不思議ではないのかもしれません。

 

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